【ハンセン病】先般、区教育委員会主催のハンセン病の史実を伝える勉強会に参加した。優性法という、天下の悪法の功罪に気分が悪くなる。何故、そんな基本的人権さえも無視した考えが、戦後70年を過ぎても続いて来たのか。それもこれも、作ったのも、維持したのも、そして被害者も人間なのである。その歴史の流れの隅っこには、自分の存在をも内包している事実に複雑な印象を受ける。齢80歳を超える元患者達は、施設を出て娑婆に戻る事を選択していない。たとえ名誉が回復されたとしても、隔離された施設で余生を過ごしているのである。これが意味するものは何か。「高齢だから…。」だけでは無い。一度は捨てられた親・兄妹に会わないという選択、会えない事情、忘れられない記憶。社会から亡き者にされた存在の意味を、どう理解するべきか、自分の心には持て余してしまう。歴史と記憶、資料館の存在こそ、グロテスクな人間の歴史の断片として遺産とすべきではないか?元患者の名誉を回復した、当時の菅直人厚生大臣の英断には頭が下がる。
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